Box Relayでは、従来であれば手作業で対応していた、広範なコラボレーションビジネスプロセスを自動化するワークフローを定義し、実行できます。例えば、次のようなプロセスを自動化できます。
- 契約書の承認
- コンテンツコラボレーション
- 予算の承認
- 新入社員の研修
特に、ファイルやドキュメント (複数可) を中心とした、個別のコンポーネントアクションに分割できるほぼすべてのビジネスプロセスは、Box Relayでのワークフロー化に適しています。
以下の場合、誰でもワークフローを定義して開始できます。
- 組織がユーザーに、その権限を与えている。
- ユーザーがワークフローに関連するフォルダの所有者、共同所有者、または編集者となっている。
注
ワークフローの作成時に権限のないフォルダを指定すると、次のようなエラーメッセージが表示されます。
[このワークフローのファイル/フォルダに対して十分な権限がありません。]
編集者がワークフローを構築できるように、Box管理者にRelayの設定変更を依頼してください。
ワークフローを定義するには、次の3つの基本的な項目がこの順序で必要になります。
- トリガーイベント – ファイルまたはフォルダに対する何らかのアクション。このアクションの実行がワークフロー開始のきっかけとなります。例えば、ファイルのアップロード、フォルダの共有、メタデータ属性の適用、ファイルリクエスト、タスクの完了 (契約の承認など) がこれに該当します。
- イベントの場所 – トリガー項目を含むフォルダや、トリガー項目の送信先となるフォルダ。
- 1つ以上の結果 – トリガーイベントの発生後に実行したい処理。例えば、ファイルを「完了」フォルダに移動またはアップロードすることや、決裁担当者にドキュメントを割り当てて転送することなどです。
例として、マーケティングキャンペーンの簡単な承認プロセスを見ていきましょう。
- チームメンバーが提案書を提出し、承認を求めます。
- マーケティング担当責任者が提案書を受け取り、レビューして、キャンペーンを承認します。
- 財務担当責任者が提案書を受け取り、レビューして、予算を承認します。
- すべての承認を受けた提案書が「承認済み」フォルダに移動し、マーケティングチームがキャンペーンを開始できるようになります。
このようなワークフローを設計する方法を以下に示します。
- キャンペーン提案書をトリガーファイルとして指定します。
- 「レビュー中」というフォルダを場所として指定します。
- 1つ目の結果として、タスク (提案書の承認) を割り当て、承認者を指定し、必要に応じて提案書の承認期限を指定します。 チームメンバーが提案書を「レビュー中」フォルダにアップロードすると、Box Relayはその提案書を、レビュー担当者として割り当てられたマーケティング担当責任者に転送するとともに、 その人物のタスクセンターに通知を送信します。
- 2つ目の結果として、別のタスク (提案書予算の承認) を割り当てます。 ここでも、承認者を指定し、必要に応じて期限を追加します。 マーケティング担当責任者がキャンペーン提案書を承認すると、財務担当責任者に提案書のレビュー準備が整ったことを知らせる通知が送られます。
- 3つ目の結果として、「第4四半期承認済み提案書」という別のフォルダを指定し、財務担当責任者がタスク (この場合は、予算の承認と提案書の保存) を完了すると、このフォルダに提案書が自動的に移動されるようにします。
ヒント
- 自動化ワークフローの設計を始めるときは、どのようなワークフローにするかを最初に想定し、LucidchartやPowerPointなどのツールで図にしておくことをお勧めします。 こうしておくと、どのようなフォルダ (つまり場所) が必要かを判断しやすくなり、 その図を元にして、Relayでスムーズにワークフローを作成できます。
- Boxでは、必要に応じて変更できる、さまざまな業務に適した既成のワークフローテンプレートも用意しています。ワークフローの要素をより短時間で理解してすぐに利用できるように、テンプレートを使ってみてください。
- ワークフローの作成に慣れてきたら、組織の他のユーザーが使用できるようにカスタマイズしたテンプレートとしてワークフローを共有することもお勧めします。
Box Relayの最大の特徴の1つは、コンテンツだけでなく、複数のユーザーが関係するワークフローを自動化できることです。 Box Relayでは、タスクを使用してこれを実現します。 詳細については、Boxタスクセンターの使用およびBoxでのタスクの追加を参照してください。
tech_writers_swarm_kb