概要
Box Driveバージョン2.3から、管理者は、Box Driveフォルダの場所を設定できるようになりました。
重要
この記事では、Excel、Word、InDesignなどの一般的なアプリの多くで見られる、絶対パスによるファイル間リンクに関する問題の解決方法について解説しています。 相対パスによるリンクは、Box Driveフォルダの場所に関係なく機能します。 絶対パスと相対パスの詳細については、この記事の末尾にある関連リンクセクションを参照してください。
背景
Box Driveフォルダのデフォルトの場所では、他のユーザーによって設定された絶対リンクに、コンテンツコラボレータがアクセスすることはできません。 これは、ユーザーのプロフィール名がリンクのファイルパスに含まれているためです。たとえば、George Washingtonの場合、Box Driveフォルダの場所は次のようになります。
- C:\Users\GWashington\Box (Windows)
上記の例では、他のコラボレータのBox Driveフォルダパスには「GWashington」が含まれていないので、絶対パスが使用されているリンク先ファイルにアクセスできるのはGeorge Washingtonだけです。
この問題は、コラボレータ全員がBox Driveフォルダの場所をカスタマイズして同じ場所にすることで解決できます。 George Washingtonと同僚のAbe LincolnがBox DriveフォルダをC:\Cloudに移動すると、Box Drive内の他のファイルへの絶対リンクにはユーザーのプロフィール名が含まれなくなります。 これでGeorgeとAbeのコンピュータではBox DriveフォルダがC:\Cloud\Boxになるため、両者とも、他のファイルへの絶対リンクが含まれた同じファイルで作業できます。
重要:
- Box Driveフォルダの場所をカスタマイズすることで、絶対パスによるリンクの問題を解決できるのは、ユーザーがBox Drive経由ですべてのファイルとリンク先ファイルにアクセスできる場合です。 ファイルをBox EditまたはBoxウェブアプリ経由でダウンロードしている場合や一部のファイルがBox Driveフォルダ以外の場所にある場合、この問題は解決されません。
- Box Driveフォルダに対するBox Driveの権限は、現在のユーザーに設定されます。 これにより、フォルダがC:\のような共有の場所にある場合でも、同じマシンを使用する複数のユーザーは、自分以外のユーザーのファイルにアクセスできなくなります。
パスをすべてのコラボレータが利用できるようにする
この機能を期待どおり機能させるには、コラボレータ全員が以下の条件に従う必要があります。
- カスタマイズした同じBox Driveフォルダの場所を使用する
- 今後その場所を変更しない
- Box Driveフォルダで同じフォルダ階層にある同じファイルへのアクセス権を所有している
- たとえば、Excelスプレッドシートやリンクされたファイルが、あるユーザーではC:\Cloud\Box\Projects\Crossing_the_Delawareに表示され、別のユーザーではC:\Cloud\Boxの別の場所に表示される場合、Box Driveフォルダの場所をカスタマイズしても問題は解決されません。 この問題を解決するには、相対パスを使用するようアプリを切り替える (可能な場合) か、最初のユーザーと同じパスで表示されるようにもう1人のユーザーのフォルダに対するコラボレーション権限を変更する必要があります。
場所の設定
Box Driveフォルダの場所をカスタマイズするには、すべてのユーザーがBox Drive v2.3以降を使用していることを確認して、以下の手順を実行する必要があります。 この手順では、Windowsのレジストリでのシステム設定の追加が必要になります。 Box Driveをインストールする前に、これらの値を設定することをお勧めします。 インストール後に値を設定した場合は、Box Driveを再起動するまで設定が適用されません。
重要:
- カスタマイズしたフォルダの場所があらかじめ存在していて、なおかつその場所にBoxという名前のファイルやフォルダが存在していないことを確認してください。 カスタマイズした場所でBoxという名前のファイルやフォルダが検出された場合は、ユーザーのプロフィールディレクトリの下のデフォルトの場所に戻されます。
- すべてのユーザーが新しい場所に対して適切なファイルシステム権限を持っていることを確認してください。 少数のユーザーでテストを行い、引き続きBoxコンテンツに問題なくアクセスできるか確認することをお勧めします。
- Box Driveフォルダの場所をカスタマイズしても、Box Driveのアプリデータやキャッシュファイルの保存場所は変わりません。 そのため、フォルダをカスタマイズする際に別のドライブに移動しても、ディスク容量は節約できません。
- Windowsでマシンのレジストリ設定を編集する権限を持つユーザーであれば、Box Driveフォルダの場所をカスタマイズできます。
Windows環境の場合
- Box Driveフォルダを表示する親フォルダを作成します (C:\、C:\Cloud、D:\This\Is\A\Folder
など)。- Box Driveを起動すると、このフォルダ内にBoxという名前のフォルダが作成されます。
注
このパスは、C:\ドライブの下に配置する必要はありませんが、ネットワークドライブまたは外付けドライブ上に配置することはできません。
- レジストリ編集ツールを使用して、HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Box\Boxの下にCustomBoxLocationという新しい文字列値 (REG_SZ) を作成します。
-
CustomBoxLocationの値を、手順1で作成したフォルダのパスに設定します。
- たとえば、C:\Cloudの下にBox Driveフォルダを表示する場合は、次のように設定します。
名前 型 値 CustomBoxLocation (REG_SZ) C:\Cloud
- たとえば、C:\Cloudの下にBox Driveフォルダを表示する場合は、次のように設定します。
- Box Driveを再起動します。
カスタムマウントパスを削除するには
Windows環境の場合
- HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Box\Boxからレジストリ値CustomBoxLocationを削除します。
- Box Driveを再起動します。
サポートされていない場所
Boxでは、フォルダの場所を以下の場所にカスタマイズすることはできません。
- 外付けドライブ
- ネットワークドライブ
- Box SyncフォルダまたはBox Syncフォルダ内の任意の場所 (重大なエラーが発生する可能性があります)
以前のファイルパスの移行
ここまで、Driveの場所を移動した後にアプリケーションでリンクを作成する方法について説明してきました。 では、今まで使用していた絶対リンク、つまり、移動前のBox Driveにファイルがあったときに設定されたリンクや、古いファイル共有ツールであるBox Syncで設定されたリンクなどはどうなるのでしょうか。
Box Driveの場所を移動した後、これらの古い絶対リンクはどれも機能しなくなるため、新しい場所を指すようリンクを手動で更新する必要があります。 アプリケーションごとに古い絶対パスリンクを移行する方法については、サードパーティの以下の記事 (英語) を参照してください。
関連リンク
絶対パスと相対パスに関するWikipediaの記事
他のアプリケーションでパスを調べて更新する方法は、以下の記事を参照してください。