Box Shuttleのツールは、多くの組織で広く使われているソースツールからデータを移行できるセルフサービスのテクノロジです。 Box Shuttleでは、移行のニーズに対応するためにStandard Migration ToolingとAdvanced Migration Toolingを提供しています。
Standard Tooling
Standard Toolingのソースシステムは、Boxと構造が類似しているため、移行するためのデータ変換が少なく済みます。
Box Shuttle Standard Toolingは、次のような場合に最適です。
- サポート対象のソースシステムのいずれかにコンテンツが存在する
- ソースコンテンツの権限について再検討する必要がない
- フォルダ構造を変更する必要がない
- 複雑な要件やカスタムメタデータの要件が存在しない
- コンテンツ移行を実行可能な社内リソースが存在する
Advanced Tooling
Advanced Toolingのソースシステムは、構造的にBoxとまったく異なっています。 それでも、Box Shuttleは、お客様がご利用のソースツールに合わせてカスタマイズされた詳細な手順や判断材料を提供することで、簡単に移行できるようにサポートします。
次の条件に該当する場合、Box Shuttle Advanced Toolingの利用をご検討ください。
- 移行対象のコンテンツが10 TBを超えている
- Standard Toolingでサポートされないソースシステムを使用している
ソースシステム
Box Shuttle Standard ToolingおよびAdvanced Toolingを使用すると、さまざまなオンプレミスおよびクラウド共有ツールのコンテンツをBoxのコンテンツクラウドに移行して一元化し、セキュリティ、コラボレーション、統合機能をすべて活用できます。
Box Shuttleは、BoxからBoxへの移行をサポートしていません。
Box Shuttleは、個人用のDropboxアカウントからの移行をサポートしていません。
ソースシステムの設定方法の詳細については、ソースシステムの構成を参照してください。
Standard Toolingのソースシステム
オンプレミスのストレージ | クラウド共有ツール |
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Advanced Toolingのソースシステム
オンプレミスのストレージ | クラウド共有ツール | バルククラウドストレージ |
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権限のマッピング
Boxでは、ウォーターフォール権限モデルを採用しています。 Boxへの移行における課題の1つは、ウォーターフォール権限と競合する他のシステムの権限との調整です。 Box Shuttleは、これらのソースシステムからBoxに移行することを目的に構築され、2つの権限モデル間の潜在的な相違点を解決するために役立ちます。 Box Shuttleでは、これらの相違点をどのように処理する必要があるのかを理解するため、次のような簡単な判断材料を提供します。
- [権限を拡張]: このオプションは、フォルダ構造で上位のフォルダに対して既存の権限を持つユーザーに、サブフォルダとコンテンツの権限を付与します。 このオプションは、ソースツールでの権限が一時的なものである場合や、ウォーターフォール内に機密データがあまり保存されていない場合に適しています。
- [権限を制限]: このオプションは、フォルダ構造で上位の権限を持ちながら、フォルダ構造の下位のコンテンツやフォルダに対する権限を持たないユーザーを削除します。 このオプションは、移行対象に機密データが含まれており、アクセスを必要としない人にコンテンツを公開しないようにする必要がある場合に適しています。
- [Skip files that have conflicts (競合しているファイルをスキップ)]: この移行ですべてのコンテンツに対して一律の判断を適用せずに、ソースツールでコンテンツを再編したい場合、そのようなファイルをBox Shuttleでスキップし、将来の差分同期で移行することが可能です。
コンテンツの所有権
Box Shuttleでは、コンテンツの所有権をソースシステムの所有者から、Boxでプロビジョニングされたユーザーとグループにマッピングします。 Box Shuttleは各システムの一意のメールアドレスに基づき、照合してマッピングを提案しますが、このマッピングは変更可能です。 また、ユーザー間でコンテンツを再度マッピングすることもできます。これは、元従業員や以前のグループによって所有されていたコンテンツをBox内で再度割り当てる必要がある場合に有用です。
ファイルレベルのメタデータ
Box Shuttleツールは、ファイル作成日や最終更新日など、標準的なファイルレベルのメタデータを自動的に移行します。 これには、カスタムのメタデータは含まれません。 コンテンツのユースケースに固有のリテンション日、契約の種類、その他のフィールドなど、カスタムデータを適用するには、コンテンツ移行サービスにお問い合わせください。
バージョン履歴
Box Shuttleツールを使用すると、移行の一環としてコンテンツのバージョン履歴を移行するかどうかを指定できます。 多くの場合、バージョン履歴を移行することが望ましいです。 BoxのBusinessプラン (Business、Business Plus、Enterprise、Enterprise Plus) では、すべてのコンテンツを対象に、50以上のバージョン履歴を維持できます。
コンテンツ移行サービス
Box Shuttleツールで接続可能ないずれかのコンテンツ管理システムから移行する場合、Box Shuttle Managed Migration Servicesを活用してプロジェクトを実行できます。
Box Shuttle Managed Servicesを利用すると、Box Consultingのコンテンツ管理エキスパートと共同作業しながら、ユーザーへの新しいテクノロジの導入を含め、確実に移行を成功させることができます。 サービスの内容は次のとおりです。
- プロジェクトプランニングサービス (タイムライン、マイルストーンなど)
- テクニカルサービス (権限の再マッピング、フォルダ構造の設計、カスタムメタデータのマッピングなど)
- チェンジマネジメントサービス (社内コミュニケーション戦略およびカスタマイズされたエンドユーザートレーニングなど)