生成AIにより、コンテンツとの関わり方が変わりつつあり、より迅速にインサイトを得て、簡単に新しいコンテンツを作成できるようになります。 Box PlatformにはBox AIの生成機能が直接組み込まれているため、ファイルに関する質問、複雑なドキュメントの要約、重要なデータポイントの抽出、メールや会議メモの下書き作成はすべて、データの安全性を保ち、権限に配慮しながら行うことができます。
目次
AIを使用したインサイトの生成
ほとんどの企業データは、PDF、Wordドキュメント、プレゼンテーション、メールなどの非構造化形式で保存されています。 これらのファイルの中に埋もれている関連情報を探すには、時間がかかったりストレスを感じたりすることがあります。 Box AIは、コンテンツを、自然な形で照会できるインテリジェントなナレッジベースに変えることで、このような状況を一変させます。
単一ドキュメントに対するクエリ実行
Box AIの利用を開始するにあたり最も効果的な方法の1つは、Boxアカウントに保存されている個々のドキュメントにクエリを実行することです。 この機能により、長いファイルを手動ですべて読むことなく、迅速に回答や要約を得ることができます。
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Box内のドキュメントを開く
Boxウェブアプリ内で調べたいファイルに移動し、開きます。 サポートされているファイルの種類には、テキストドキュメント、PDF、スプレッドシート (テキストの比重が大きいもの)、プレゼンテーションなどがあります。 -
[Box AI] タブにアクセスする
ドキュメントビューアーの右側にある [Box AI] タブを見つけてクリックします。 AIの操作パネルが開き、質問を入力できます。 -
ベストプラクティスを使用してクエリを作成する
質問やリクエストを入力する際は、具体的かつ明確にしてください。 例えば、「このドキュメントについて教えてください」と質問するのではなく、以下を試します。- 「このソフトウェアの要件に関するドキュメントで説明されている主な機能は何ですか?」
- 「インストールガイドの主な手順を要約してください。」
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クエリを送信して応答を確認する
クエリの送信後、Box AIは、ドキュメントを分析して回答や要約を返します。 応答には、番号付きの参照が含まれており、カーソルを合わせると、AIがドキュメントのどの部分を使用したかを正確に確認でき、正確性の検証に役立ちます。 -
フォローアップの質問を行う
最初の応答に基づいて関連する質問を行うことで、会話を継続します。 この反復的なアプローチは、理解を深めるのに役立ち、より詳細なインサイトを得られます。
複数ドキュメントに対するクエリ実行
複数のファイルを点と点を結ぶように全体を理解することで、インサイトが得られることもあります。
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複数のファイルを選択する
各ファイルの横にあるチェックボックスを使用して、まとめてクエリを実行するドキュメントを選択します。 PDF、Wordドキュメント、スプレッドシートなど、サポートされているファイルの種類であれば選択できます。 -
[Box AI] タブを開く
ファイルを選択したら、右上の [Box AI] ボタンをクリックします。
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クエリを入力する
選択したすべてのファイルに適用する具体的な質問やリクエストを入力します。 以下に例を示します。- 「これら5件のプロジェクトの提案書から要点をまとめてください。」
- 「これらの契約書で言及されている主なリスクを教えてください。」
この複数ドキュメントに対するクエリ実行機能により、手作業での確認にかかる時間が節約され、数秒で包括的なインサイトを得られます。
Box Hubs内のコンテンツに対するクエリ実行
Box Hubsを使用すると、関連するドキュメント (プロジェクト計画書、調査報告書、顧客記録など) のコレクションを厳選し、Box AIに対して、それらのファイルすべてにわたる質問を一度に行うことができます。
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Box Hubを作成または利用する
最初に、新しいHubを作成するか、厳選された一連の関連ドキュメント (プロジェクトファイル、調査報告書、契約書、顧客記録など) を含む既存のHubを開きます。 -
Hub内の複数のファイルを選択する
まとめてクエリを実行する関連ファイルがすべて、Hubに含まれていることを確認します。 コレクションを最新の状態に保つために、いつでもファイルを追加または削除できます。 -
クエリを入力する
選択したすべてのファイルに適用する具体的な質問やリクエストを入力します。 以下に例を示します。- 「これらの契約書で言及されている一般的なコンプライアンスのリスクを教えてください。」
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「このHub内にあるすべての四半期販売報告書から重要な知見をまとめてください。」
メタデータ抽出の自動化
メタデータによりワークフローや検索機能が強化されますが、手動でメタデータを適用するのは面倒な作業です。 Box AI抽出エージェントは、非構造化ドキュメントから構造化データ (日付、名前、条項、財務統計など) を自動的に取得し、メタデータテンプレートに入力します。
この自動化により、契約管理、コンプライアンスチェック、レポート作成などのプロセスが加速され、余分な労力をかけずに、静的なファイルを実用的なデータに変換できます。 メタデータ抽出の自動化の詳細については、こちらを参照してください。
AIを使用したコンテンツの下書き作成
Box AIは、単に読み取って要約するだけのものではありません。作業環境に直接組み込まれた強力な文章作成アシスタントでもあります。 Box Notesでは、Box AIに対して、概要、会議の議題、メールによるお知らせ、ブログ記事などの下書き作成をサポートするよう依頼できます。
新たに作成する場合でも、既存のテキストをリファインする場合でも、Box AIにより、行き詰まりを解消し、洗練されたコンテンツをより短時間で作成できます。
下書きとアイデアの生成
以下のようなリクエストで、Box AIにプロンプトを送信するだけです。
- 「来週の製品リリースに向けた会議の議題を作成してください。」
- 「新しい人事ポリシーを案内するメールの下書きを作成してください。」
- 「マーケティングキャンペーンについて創造的なアイデアを5つ提案してください。」
Box AIから返される構成がしっかりした下書きは、編集したりさらに詳しく説明したりできるため、貴重な時間を節約できます。
コンテンツのリファインとカスタマイズ
すでに下書きがある場合は、 Box AIに対して以下のように依頼します。
- より簡潔またはよりフォーマルな表現にしてください。
- トーンをブランドボイスに合わせてください。
- 例や説明を追加してください。
- 専門用語をわかりやすい言葉に変えてください。
出力形式、長さ、スタイルを指定して、ニーズに正確に合うように応答を調整できます。
一般的なユースケースの確認
関連業界 | ユースケース | 動画 |
金融サービス | 資産/金融アドバイザがBox AIを活用することにより、規制の変更やコンプライアンスのリスクを迅速に把握できる様子を紹介します。 | |
人事 | Box AIが資格要件や重要な登録日について即座に明確な回答を提供し、時間の節約や混乱の回避に役立つ様子を確認します。 | |
マーケティング | Box Hubsでコンテンツ (広告キャンペーン用など) を整理する方法と、Box AIを使用してユーザーが関連情報を迅速に見つける方法を紹介します。 | |
金融サービス | Box AI抽出エージェントで重要なデータを自動的に取得することで、請求書のワークフローを迅速化する方法を紹介します。 | |
ライフサイエンス | ライフサイエンス分野で標準業務手順書 (SOP) やポリシードキュメントを維持してコンプライアンスを確保する際に、Box AIがどのように役立つかを説明します。 | |
製造 | コンプライアンスやより迅速なドキュメントへのアクセスに役立つ、製造/研究開発の現場でのBox HubsとAIの使用方法を紹介します。 |
Boxでの生成AIの使用に関するベストプラクティス
- 明確かつ具体的にする: 指示が明確であればあるほど、出力の質が向上します。
- 背景情報を提供する: コンテンツの目的や対象となる読者について簡潔に説明してください。
- 繰り返す: プロンプトのリファインやフォローアップの質問を行ってください。
- 出力を検証する: AIが生成したコンテンツを共有する前に、必ず正確さと妥当性を確認してください。
- カスタム指示を活用する: 一貫性のあるコミュニケーションのために、Box AI Studioを使用してデフォルトのトーンやスタイルを設定してください。 AI Studioの詳細については、こちらを参照してください。
次の学習内容
Box AIとの対話を改善してより正確かつ有益な応答を取得する方法については、こちらを参照してください。