Boxの管理は、あなた一人だけで行う必要はありません。Boxは、アカウントの監視および管理を支援する一連の管理者ロールを提供しています。このガイドでは、各種の管理者ロールについて説明します。その中から組織に適した選択を行うことで、Boxアカウントを長期にわたって (安全に) 問題なく使用することができます。
始める前に
誰かを管理チームの一員として指名する前に、現在のソリューションと長期的なBoxの目標を評価します。その結果から、チームに含める必要のあるロールの種類を判断できます。現状に対するガイドラインとして、以下の質問を活用してください。
1. Boxの使用目的は何ですか?
ユースケースの全体像を明確に理解することで、導入する必要のある制限と境界の種類がわかります。そしてこれにより、各プロセスのサポートに必要なロールを判断できます。たとえば、ルートレベルでのフォルダ作成を制限する場合は、ユーザーに代わって管理者がフォルダの新規作成をサポートするようにします。また、アカウントのサインアップをユーザー自身に行わせるのではなく、管理者がユーザーのアカウントを作成する場合は、共同管理者にアカウントのプロビジョニングを手伝ってもらうとよいでしょう。
2. 以前のソリューションは誰が管理していましたか?
以前のソリューションと管理者について考えます。新しいソリューションでは、以前と同じ人を管理者にしますか? また、以前のソリューションで必要だった管理作業についても考えてください。Boxに対しても同じことが必要ですか? それとも、状況をリセットする必要がありますか? この考察により、新しいインスタンスでの比較が容易になります。
3. どのように関与したいですか?
すべてを監視したいですか? それとも、すべてを知っておきたいだけですか? この質問は、管理者ロールを定義するのに役立ち、管理のどの部分を委任すべきかを判断するための材料になります。
4. 主要な利害関係者は誰ですか? 彼らのセキュリティ許可はどのようなものですか?
これらの質問は、共同管理者およびグループ管理者の候補を特定するのに役立ちます。
プライマリ管理者の選択
これで、Boxの全体像とチームに加える必要のある要員が明確になり、管理者ロールの割り当てを開始する準備が整いました。最初に、自分のアカウントのプライマリ管理者を決めます。
プライマリ管理者には、次の責任があります。
- 管理チーム全体を指揮する
- Boxアカウントを設定し、ニーズの変化に応じてアカウント設定を調整する
- 監査のため、ユーザーアカウントにログインする
- ユーザーを作成し、フォルダに対するアクセス権を割り当てる
- グループを作成する
- 通常のチェックインの一環としてレポートを実行する
- 一般のユーザーベースを管理する時間があり、適切なセキュリティ許可を持っている
プライマリ管理者には、自分でなることもできますが、Boxアカウントとその管理を全面的に制御する必要がある、主要な関係者やITマネージャにすることもできます。
共同管理者の選択
自分のアカウントで多数のユーザーを管理する計画の場合や、より強力にBoxを制御し、より深いインサイトを必要とするチームメンバーがいる場合は、共同管理者ロールを割り当てることができます。すべての共同管理者が同じ権限を持つわけではありません。プライマリ管理者は、アカウントの管理においてその人が果たすロールに適した管理者権限を選択して割り当てることができます。
共同管理者に割り当てることができるすべての権限については、共同管理者の権限を参照してください。
共同管理者の役割
開始前に確認すべき共同管理者の種類とそれに付随する設定:
- ヘルプデスク担当者 – この担当者は、アカウント全体の設定を表示し、調査の目的でアクティビティのレポートを実行して、ユーザービューを表示します。
- [Enterprise設定を照会]、[レポートの実行と照会]、および [インスタントログイン]
- ヘルプデスク担当者+ユーザープロビジョニング - この共同管理者は、管理者のために新しいアカウントも作成できます。
- 上記のすべての設定
- [ユーザーを管理する] および [グループを管理する]
- 法務チーム – この担当者は、すべてのアクティビティを表示できる必要があり、アカウントとユーザーを監査します。
- [Enterprise設定を照会]、[レポートの実行と照会]、および [インスタントログイン]
- ビジネスアナリスト – この担当者は、アカウントのアクティビティを表示できる必要がありますが、全体の変更を行う必要はありません。
- [レポートの実行と照会]
これらのアクセスレベルは、いつでも調整できます。
グループ管理者の選択
[グループ] ツールでは、ユーザーのサブセットに包括的な権限を付与することにより、ユーザーアカウントを拡張できます。ユーザーグループの管理および監視を支援するため、主要ユーザーをグループ管理者に指名することができます。グループの詳細については、success.box.comでグループの作成と管理を参照してください。
注
グループ管理者には、そのグループ内のユーザーにのみ影響するミニチュアバージョンの管理コンソールが提供されます。 社内のすべてのユーザーの表示と管理を行うには、プライマリ管理者としてログインします。
グループ管理者には次の責任があります。
- 監査のためグループメンバーのアカウントにログインする
- グループ内に新規ユーザーアカウントを作成する
- グループに既存のユーザーを追加する
- グループメンバーのアカウントを管理する
- グループのフォルダアクセス権を作成する
- グループのアクティビティをレポートする
グループ管理者の候補には、アカウント全体を変更する必要はないものの、ユーザーのサブセットを監督する必要のあるユーザーが適しています。グループ管理者の候補は、次のとおりです。
- 部門長
- チームリーダー/プロジェクトマネージャ
- 人事担当者
- 地域のリーダー
Boxのユースケースやアカウントサイズによっては、これらすべての管理者ロールを使う必要はない場合があります。また、アカウントが増大するに従って、新しい管理者の追加が必要になる場合もあります。自分に問うべき最も重要な事柄は、「この人を管理者にすると、ビジネス目標の達成に役立つか?」ということです。その答えによって、管理チームの一員にする必要があるかどうかがわかります。