通常、FTPは、アカウントからのファイルの最初の一括アップロードおよび不定期の一括ダウンロードで使用されます。FTPは、BusinessアカウントおよびEnterpriseアカウント (試用版のアカウントを除く) で、データの一括移行のために使用できます。個人アカウント (FreeまたはPro) では使用できません。
FTPを主要なアクセス方法として使用することはお勧めしません。
注:
- Enterpriseアカウントでは、[通常の (非暗号化) FTPを許可する] がデフォルトでオフになっています。この設定を変更できるのは、Enterprise Boxアカウントの管理者のみです。
- BusinessアカウントおよびBusiness Plusアカウントでは、[通常の (非暗号化) FTPを許可する] がデフォルトでオフになっています。BusinessアカウントおよびBusiness Plusアカウントの管理者は、この設定を変更できません。
- 会社がBoxアカウントをアップグレードしたとしても、そのプロセスでこの設定が変更されることはありません。
BoxのFTPサーバーに接続するには、任意のFTPクライアントを使用する必要があります。詳細については、下記の関連リンクを参照してください。
BoxのFTPサーバーにアクセスするには、次の設定を使用します。
- サーバー: ftp.box.com
- ユーザー名: Boxアカウントのメールアドレス (SSOログインはサポートされていません)
- パスワード: Boxアカウントのパスワード
- ポート:
- 暗黙の暗号化接続 (FTPS): 990
- 標準の非暗号化接続 (FTP) または明示的暗号化接続 (FTPES): 21。追加処理のため、暗号化を使用すると転送が低速になる場合があります。
- TLSv1.2が必要です。TLSv1.0およびTLS 1.1のサポートは終了しました。
注 BoxはパッシブFTPをサポートしています。アクティブFTPはサポートしていません。デフォルトでBoxが受け入れるのは、暗号化されたFTPS接続のみです。EnterpriseレベルのBox管理者は、[Enterprise設定] > [セキュリティ] に移動して、暗号化されていないFTP接続を管理コンソールから有効にできます。
Filezillaを使用する場合の例を確認しましょう。
Filezillaの [クイック接続] を使用する場合は、下の図のように設定を入力します。
下の図のように、Filezillaの [サイトマネージャー] を使用すると、Box FTP設定を簡単に保存/取得できます。
- [ファイル] > [サイトマネージャー]:
Filezillaの [サイトマネージャー] の例で示されているように、[ポート] フィールドは空白のままにしておき、自動で処理されるようにします。 - [不明な証明書] ダイアログボックスが表示された場合は、[今後は常にこの証明書を信用する] をオンにします。
注意とトラブルシューティング:
- BoxのFTPサーバーにアクセスするには、[Box FTPサーバー] を [使用可能] に設定する必要があります。管理コンソールの左側のナビゲーションで、[アプリ] をクリックします。このオプションは、デフォルトで [使用可能] に設定されています。[Box FTPサーバー] が無効な場合にFTPクライアントからログインを試みると、[認証に失敗しました] というメッセージが表示されます。
- 転送プロトコルとしてのFTPは、シングルサインオン (SSO) の一環として多要素認証 (MFA) をサポートしません。ユーザーアカウントでSSOが有効な場合、SSOログインを補完するため、Box固有のパスワードを作成する必要があります。これを行うには、ブラウザを使用してBoxアカウントにログインし、[アカウント設定] > [アカウント] の順に移動します。その後、(必要に応じて) [外部パスワードを作成] セクションまでスクロールします。
- FTPプロトコルは認証とデータに別々のチャンネルを使用します。必要なポートがすべて許可リストに登録されていることを確認してください。
- Boxは、FTP (ポート21)、FTPS暗黙 (ポート990)、およびFTPES明示 (ポート21) を、パッシブFTPでサポートします。アクティブFTPまたはSFTPをサポートしません。
- Boxでは、データチャンネルにポート10,000~29,999を使用します。これらのポートがファイアウォールで開かれていることを確認してください。
- [Error: Connection timed out after 20 seconds of inactivity (エラー: 非アクティブになってから20秒後に接続がタイムアウトになりました)]: タイムアウトの設定時間を増やします。これを行うには、Filezillaで [設定] > [接続] > [タイムアウト] の順に移動します。多数のファイルを含むフォルダを扱う場合は、タイムアウトを120秒に設定することをお勧めします。
- アップロード/ダウンロードの再開: BoxはREST (再開) コマンドとAPPE (追加) コマンドには対応していません。つまり、FTPでは、Boxでアップロード/ダウンロードを再開できません。アップロード/ダウンロードが失敗した場合は、最初からやり直す必要があります。この場合、FTPクライアントのログに551 Box: Partial-file uploads are not supported (551 Box: ファイルの部分的なアップロードはサポートされていません) と表示されます。
- [530 Box: CAPTCHA is required (530 Box: CAPTCHAが必要です)]: お使いのアカウントでCaptchaがトリガーされた可能性があります。Captchaをクリアするには、ウェブブラウザでBoxの資格情報 (SSOを使用している場合は外部パスワード) を使用してapp.box.comにログインします。
- 出力ファイルのエラー。フォルダ名の末尾にスペースが入っている可能性があります。これは使用できません。フォルダ名を変更して不要なスペースを削除してください。
- リクエストのレート制限を超えました。後でもう一度やり直してください。FTPクライアントからの同時接続数を減らしてください。
Boxサポートに連絡する際には、FTPクライアントのログのコピーを必ず添付してください。
関連リンク
FTPのトラブルシューティング (FTPまたはコマンドラインの使用に関する高度なヘルプ)
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