この記事の内容:
- Boxに移行するコンテンツの選択
- ストレージのニーズに基づくコンテンツの最適な移行方法の決定
Boxに移行するコンテンツの選択
Boxに移行するコンテンツの選択は、使用を開始する上で最も重要な作業の1つです。チームでよく使用するドキュメントはどれか、アーカイブに保存できるものはどれか、作業が必要なデータ量の合計はどの程度かなど、多くの考慮事項があります。以下に、方法を決めるのに役立つ質問をいくつかあげます。
- 移行の具体的な目的は何か?
- どの状況を成功とみなすか?
- いつコンテンツにアクセスが必要か?
- 主に扱うのは共有ドライブとコンテンツか、個人で保存したコンテンツか、あるいはその両方か?
一般的なヒント:
- バックアップのニーズを理解する。 Boxはコンテンツの共有とコラボレーションのためのプラットフォームです。.PSTファイル、データベース、その他データのBLOBなどのバックアップ用としては最善のツールではありません。多くの場合、これらのタイプのファイルには、従来のバックアップシステムの方が適しています。
- シンプルにまとめる。 新規のBoxシステムのセットアップにより、コンテンツの新しい環境を作ることができます。可能であるとしても、すべての古いコンテンツを新しいシステムに移行したいという考えは抑えてください。移行するすべてのコンテンツについて、必ず業務上の根拠を考えてください。
- 期限を設ける。デジタルリポジトリの構築に数日以上を要するように、コンテンツを整理してBoxに移行するには時間がかかります。カレンダーで開始日と終了日を決めるだけでもよいですし、マイルストーンのあるガントチャートなどの詳細な期限を設定しても構いません。
アプローチを決めたら、どの移行方法がニーズに最適であるかを考えます。
ファイルのドラッグアンドドロップ
アップロードするコンテンツが1GB未満の場合は、ドラッグアンドドロップが最善の方法です。 Boxウェブアプリにファイルをドラッグアンドドロップして簡単にアップロードができます。 Firefox、Chrome、Internet Explorer 9以上、Safari、その他HTML5に対応したブラウザを使用してください。
Box.comにログインします。 ファイルをクリックして、アップロード先のフォルダにドラッグします。 すぐにファイルのアップロードが始まります。
フォルダのアップロード
フォルダのアップロードは、一度に500ファイルまでの移行に最適です。Boxウェブアプリの左上で [アップロード] をクリックし、表示されるメニューから [フォルダをアップロード] をクリックします。
フォルダのアップロードでは、現在のフォルダ構造を評価して、整然として直感的に使えるように必要に応じてBoxで定義し直すことができます。
フォルダのアップロードの前に、Boxでマスターフォルダ構造を作成してください。作成したら、[フォルダをアップロード] を使用して、新しいフォルダにファイルを配置します。マスターフォルダ構造に従いながら、アカウントにコンテンツを移行することができます。管理者と共同管理者とともにフォルダ構造を構築してテストをしてから、一括してコンテンツを移行します。
FTP
パッシブFTPを使用してBoxにファイルを送信することも可能です。FTPは、一度に最大100,000ファイルまでの移行に最適です。
- 任意のFTPクライアントをダウンロードします。
- Boxに接続できるのはパッシブFTPのみであるため、(アクティブでなく) 必ずパッシブFTPをサポートするFTPクライアントを使用してください。
- FTPクライアントを使用してBoxに接続します。
- 以下の接続設定を入力します。
- ホスト: ftp.box.com
- ユーザー名: Boxログイン用のメールアドレス
- パスワード: Boxのログインパスワード
- ポート: 990 (FTPS、暗黙モード)、21 (標準FTPまたはFTPES、明示モード)
注
プレーンFTPまたはFTPESアクセスにはポート21を、FTPSの暗黙接続にはポート990を使用してください。このセキュアポートを使用する場合、転送が遅くなる場合があります。
100GBを超えるデータや100,000を超えるファイルをBoxアカウントに移行する場合は、Boxの有料のコンテンツ移行サービスの利用をご検討ください。このサービスは、Business版またはEnterprise版をお使いで、データが100GBを超える組織にお勧めです。詳細については、Box担当者までお問い合わせください。
自動移行のオプション
上記の移行方法は小規模な移行に適していますが、 さらに大容量のデータを移行する場合は、より強力なツールやプロセスを使用することをお勧めします。 マルチテラバイトまたはペタバイト規模の移行を実現するのに役立つオプションを以下に示します。
Box Shuttle
Box Shuttleとはコンテンツ移行サービスで、移行をエンドツーエンドで管理および実行できます。Box Shuttleの詳細を参照してください。
パートナー移行ツール
Boxは、コンテンツ移行プロセスの自動化に役立つ、いくつかのサードパーティ製アプリケーションと提携しています。
- Tervela
- SkySync
- Simflofy
Tervela
TervelaのCloud FastPathは、Boxの移行の各段階で作業をスムーズにするための移行ソリューションです。以下の機能があります。
- 移行前の分析
- データフィルタリング
- ユーザー/グループ/メタデータの自動マッピング
- 権限の高度なマッピングと変換
- 高速な転送を実現するデータストリーミングアーキテクチャ
- スムーズな「カットオーバー」のための差分同期
- 詳細な移行後レポート作成
Tervelaはクラウドベースのツールであるため、ソフトウェアの導入やインフラストラクチャの管理は必要ありません。
Cloud FastPathの無料試用アカウントを入手するには、https://www.cloudfastpath.com/partners/box/を参照してください。
SkySync
SkySyncは、コンテンツコラボレーションサービス間でのファイル、フォルダ、メタデータ、権限の大規模な移行を管理するために構築されています。 以下の機能があります。
- 移行前の分析
- データフィルタリング
- ユーザー/グループ/メタデータの自動マッピング
- 軽量な権限のマッピング
- スムーズな「カットオーバー」のための差分同期
- 詳細な移行後レポート作成
SkySyncはオンプレミスに展開します。 これにより、インフラストラクチャのクラスタリングやその他の最適化技術を使用した大規模な移行が可能になります。
SkySyncの詳細については、www.skysync.com/boxを参照してください。
Simflofy
Simflofyは、移行とフェデレーションのための高度なツールで、ECMシステムからの複雑かつ大規模なコンテンツとメタデータの移行を実行できます。Simflofyを使用すると、複雑なETL (抽出、変換、ロード) パイプラインが可能になり、その後、非常に複雑な移行要件も満たすカスタム変換ルールが有効になります。 Simflofyはオンプレミスに展開します。 これにより、インフラストラクチャのクラスタリングやその他の最適化技術を使用した大規模な移行が可能になります。
Simflofyの詳細については、https://www.simflofy.com/migration/を参照してください。
ここに記載されているすべてのアプリケーションとガイドラインは参考のための情報であり、Boxが特定のベンダーや戦略を推奨しているものではありません。
導入する前に、すべてのアプリケーションと戦略を徹底的にテストして検証することをお勧めします。