Box for Microsoft Officeの共同編集機能により、Officeのデスクトップ版、ウェブ版、モバイル版でリアルタイムの共同編集が可能になります。 Microsoft Excel、Word、PowerPointのファイルの同時編集やコラボレーションをデスクトップでリアルタイムに行えるようになり、変更はすべてBoxアカウントに自動的に保存されます。
この機能は、Office Onlineとの既存の統合を補完するもので、Officeのデスクトップ版またはウェブ版を使用している場合でも、Box内のMicrosoft Word、Excel、PowerPointドキュメントの共同編集が可能になり、すべての編集内容は自動的にBoxに保存されます。
共同編集機能を利用できるのは以下の場合です。
プラットフォーム:
- デスクトップアプリ (Box DriveおよびOfficeデスクトップアプリ)
- ウェブアプリ (Box.comおよびウェブ版のOffice)
- モバイルアプリ (iOSおよびAndroid向けのBoxアプリとOfficeモバイルアプリ) - まもなく対応予定
注: Box Toolsでは、共同編集機能がサポートされていません。 Box.comウェブサイトからOfficeデスクトップアプリでファイルを開いた場合に共同編集することができます。その際、Box Toolsは必要ありません。 保存場所としてBoxを追加 (およびサインイン) すると、この機能は自動的に有効になり、Box Tools (すでにインストール済みの場合) の代わりとして機能します。
オペレーティングシステム:
- macOS (v11.5以上)
- Windowsオペレーティングシステム (10以上)
- iOSおよびAndroid (まもなく対応予定)
注: この機能には、Boxのオペレーティングシステムとブラウザの一般的なサポートポリシー が適用されます。
Officeサブスクリプション:
- Office 365アプリのみ
* 共同編集をサポートしているOffice 365の最小バージョン
- Windows - 16.0.15128.20178
- Mac - 16.60.410.0
* 永続ライセンス (例: Office 2016、2019) はサポートされていません。
以下 (英語) に示すライセンスおよびそれに相当するライセンス (*) では、Microsoft OfficeデスクトップアプリでのBoxファイルの共同編集がサポートされています。
- https://www.microsoft.com/en-us/microsoft-365/business/compare-all-microsoft-365-business-products [microsoft.com]
- https://www.microsoft.com/en-us/microsoft-365/compare-microsoft-365-enterprise-plans [microsoft.com]
- https://www.microsoft.com/en-us/microsoft-365/government/ [microsoft.com]
- https://www.microsoft.com/en-us/microsoft-365/academic/compare-office-365-education-plans
注: 「Microsoft 365 Business Basic」、「Microsoft 365 F3」、「Office 365 A1」には、Microsoft Officeデスクトップアプリのサポートが含まれていません。これらのサブスクリプションを利用している場合、ライセンス上、共同編集はウェブ版 (Office Online) およびモバイル版 (使用可能な場合) に限定されます。
アプリケーション:
Microsoft Word、Microsoft Excel、Microsoft PowerPoint
ファイルの種類:
共同編集に対応しているファイルの種類の一覧については、次のドキュメント (英語) を参照してください。
技術面での前提条件:
- サポートされているOffice更新プログラムのチャネル
- Microsoft Office 365更新プログラムの最新チャネルと月次エンタープライズチャネル (最新リリース)
- Box Drive (必須ではありません) を使用している場合はv2.26以上
- MacデバイスとBox Driveを使用している場合はMac OS 11.5以上
Box for OfficeとBox for Microsoft Office共同編集機能のどちらを使用するかの判断
Box for Microsoft Office共同編集機能を利用できる場合は、これを使用することをお勧めします。 この統合機能は、Microsoft Officeデスクトップアプリケーションで保存場所としてBoxを追加した場合に有効になります。 Box for Microsoft Officeを使用すると、ユーザーは以下の操作が可能になります。
- Officeアプリケーション内からBoxファイルにアクセスする
- Box上のファイルを共有する
- ドキュメントを共同編集する
この機能を有効にするには、適切なMicrosoft Office 365の更新チャネルを使用していることに加えて、ユーザーに対してこの機能を有効にしていることも必要です。 この統合機能は、WindowsとMac両方のプラットフォームで使用できます。
Box for Microsoft Office共同編集機能を利用できない場合は (対応するMicrosoft Office 365の更新チャネルを使用していない場合やMicrosoft Officeの永続ライセンスバージョンを使用している場合など)、引き続きBox for Officeプラグインを使用できます。 Box for Officeプラグインを使用すると、ユーザーはOfficeアプリケーションからファイルを開いたり、Box上のファイルを共有したりできますが、他のユーザーと同時に共同編集することはできません。 この統合機能は、Windowsプラットフォームのみで使用できます。
ユーザーがMicrosoft Officeデスクトップアプリケーションからファイルにアクセスする際に混乱する可能性があるため、両方を使用することはお勧めしません。
機能の有効化
共同編集が有効になっているかどうかの確認
以下の4つの方法のいずれかを使用して、共同編集が有効になっているかを確認します。
方法1
- box.comアカウントにログインして、右上にあるアバターをクリックし、[App Center] を選択します。
- アバターの下にある [マイアプリ] をクリックします。
- [マイアプリ] セクションで、[Box for Microsoft Office (Desktop)] アプリが有効になっているか確認します。
ユーザーがMicrosoft Officeアプリでオンラインの保存場所としてBoxを追加すると、ユーザーの [マイアプリ] ページに上記のアプリケーションが追加されます。 デスクトップでの共同編集を無効にする場合は、上記のアプリを削除します。
方法2
box.comアプリで、共同編集を有効にしている場合は、「Microsoft Excel Desktop」で開くオプションが表示されます。
共同編集が有効になっていない場合は、「Microsoft Excel」でファイルを開くオプションが表示されます。このオプションを使用すると、Box Toolsによりデスクトップ版のMicrosoft Excelアプリケーションでファイルが開きます。
方法3
Officeアプリケーションで、[開く] に移動し、[その他の場所] にBoxが追加されているかを確認することができます。 アプリが追加されている場合は、ユーザーがサインインに使用したユーザー名が表示されます。
方法4
- 管理者として、Box管理コンソールにサインインします。
- [アプリ] > [Box for Microsoft Office] に移動し、ユーザーが有効になっているか確認します。
管理者による有効化
Box for Microsoft Office共同編集機能の段階的リリース期間は、本機能が有効化された後、Box管理コンソールでユーザーに対してこの機能を設定する必要があります。
* Box for Microsoft Office共同編集機能が完全リリースになると、Box管理コンソールで他の統合を有効にする場合と同様に、Boxはすべての企業 (およびユーザー) に対してこの機能を有効にします。
ユーザーによる有効化
共同編集を開始するには、Microsoft Officeデスクトップアプリ (Word、Excel、PowerPointのいずれか) でオンラインの保存場所としてBoxを追加する必要があります。
Officeデスクトップアプリケーションで保存場所としてBoxを追加する手順については、上のスライド資料を参照してください。
チーム用の場所としてのBoxの自動プロビジョニング
BoxとMicrosoftは、管理者がMicrosoft Officeデスクトップアプリケーション内のオンラインの保存場所としてBoxを自動的にプロビジョニングする方法を提供しています。 Boxを保存場所として自動プロビジョニングするには、次のドキュメントを参照してください: Add-a-Place Provisioning | Microsoft Docs (英語)
Officeファイルでの共同編集
チームメンバーと共同編集する場合は、以下の手順に従います。
- Boxウェブアプリまたはデスクトップファイルフォルダから [ファイル] に移動します。
- 目的のOfficeファイル (.docx、.xlsx、.pptx) を開きます。
- ウェブアプリの場合は、右上にある [開く] をクリックします。
- 編集を開始します。
- ここで、そのドキュメントで作業しているメンバー全員がわかります。
- 編集が完了したら、ファイルを閉じます。
- ファイルは、正常に保存されるまで開いたままになります。
新しいドキュメントを開いてリアルタイムに編集することもできます。
デスクトップ上のBoxフォルダ (Windowsエクスプローラ):
- 編集するファイルをダブルクリックします。
- 編集を開始します。
- チームメンバーと共有してリアルタイムに編集します。
Officeデスクトップアプリケーションからの共有
Officeデスクトップアプリケーション内で [共有] ボタンをクリックすると、Boxの共有ページをウェブブラウザから開くことができます。 Boxウェブにサインインしている場合は、このオプションをクリックすると、共有モーダルが開いた状態でドキュメントのプレビューページが表示されます。 この共有モーダルウィンドウですぐに共有リンクの取得、権限の更新、またはコラボレータの追加を行うことができます。
ファイルバージョン履歴の表示
Officeデスクトップアプリケーションから、Boxのファイルバージョン履歴を表示できます。 Officeデスクトップアプリケーションで [バージョン履歴の表示] をクリックすると、共有モーダルウィンドウが開いた状態でドキュメントをプレビューできます。
ドキュメントが共同編集されているかどうかの確認
Officeデスクトップアプリケーションの場合:
単一/複数のユーザーセッション: ドキュメントでの作業が自分1人の場合は、Officeアプリの [自動保存] オプションがオンになります。また、Officeのリボンでファイル名の横にある矢印をクリックし、ファイルの保存場所を確認することもできます。
複数のユーザーセッション: Box内のOfficeドキュメントで自分とチームメンバーが作業している場合、チームメンバーには、同時にドキュメントで作業している他のコラボレータのアバターが表示されます。 アバターをクリックして [Go To Location (位置に移動)] オプションを選択すると、ドキュメント内でのコラボレータの位置が表示されます。 また、チームメンバーのカーソルに自分のカーソルを合わせると、ドキュメント内でお互いを確認できます。
Box DriveとBoxウェブの場合
共同編集が有効になっていて、1人以上のユーザーが共同編集セッションでファイルを開いている場合、Box Driveでは共同編集のオーバーレイアイコン が表示されます。 このオーバーレイアイコンはコラボレータ全員に表示されます。つまり、コラボレータは、正しく設定されていれば、他のコラボレータとファイルを共同編集できます。
注: コラボレータの共同編集が設定されていない場合、他のユーザーが共同編集しているファイルは読み取り専用モードで開きます。
アカウントでBox for OfficeとBox for Microsoft Office共同編集機能のどちらが使用されているかの確認
Officeアプリケーションで、[開く] に移動します。
Box for Officeプラグインは、[最近使ったアイテム] タブの下に表示されます。 ただし、サインインしているアカウントに関する詳細は表示されません。
Box for Microsoft Office共同編集機能が有効になっている場合は、[その他の場所] の下に保存場所としてBoxが表示されます。 ここには、ログインのユーザー名が表示されます。
技術情報:
データ転送
Box内のOfficeファイルの共同編集について、編集されるファイルのデータは、共同編集を可能にするためにMicrosoftのOffice Collaboration Serviceに送信される場合があります。 これは、BoxとOffice Onlineの既存の統合に似ています。既存の統合では、このコラボレーションを可能にするためにBoxとMicrosoftの間でデータのやり取りが必要になります。
共同編集が有効なファイル
共同編集機能は一部のチームメンバーのみに対して有効にすることもできます。 Box管理コンソールでこの機能を有効にする際に、参加させるメンバーを選択することができます。
注: 企業全体に対して共同編集機能を有効にした場合は、企業が所有するすべてのファイルで共同編集が有効になります。 これは推奨される設定です。
共同編集機能が有効になっているチームメンバーが所有するドキュメントには、そのメンバーとその他の (共同編集機能が有効となっている) メンバーが共同編集のためにアクセスできます。 一方、共同編集機能が有効になっていないメンバーが所有するドキュメントでは、共同編集することができません。
以下に例を示します。
- ユーザーAに対して共同編集機能が有効になっている場合、Box内のすべてのOfficeファイルの共同編集が可能です。
- ユーザーBに対して共同編集機能が有効になっていない場合、自分が所有するファイルを共同編集することはできません。また、他のユーザーがユーザーBのファイルを開くこともできません。 ただし、ユーザーBの組織がBox管理コンソールでBox for Office Onlineを有効にした場合、ユーザーBは自分のファイルの共同編集が可能になります。
バージョンの作成
編集内容はすべてBoxに保存されます。その際、以下のいずれかの状況に当てはまる場合に新しいバージョンが作成されます。
- 最後に作成したバージョンから5分が経過している場合
- コラボレータが最後のバージョンから5分以内にファイルをダウンロードした場合
- コラボレータが共同編集セッションを完了した (ドキュメントを閉じた) 場合
サポートされる環境
- Boxの実稼働/サンドボックス環境
- Box Verified Enterprise
サポートされるコンプライアンスレベル
- FedRamp Moderate
保護ビュー:
オンラインの保存場所としてBoxを追加した後、Box (ウェブアプリ、Box Drive、またはBoxウェブ) からファイルを開くと、Officeアプリで保護ビューの通知が表示される場合があります。
上の通知がチームメンバーに表示されないようにする方法については、次のドキュメント (英語) を参照してください。
サポート
その他のヘルプやサポートに関する質問については、次のサポートページにアクセスしてください: Box for Microsoft Office共同編集機能のサポート – Boxサポート
既知の制限事項
- Microsoftライセンスの互換性: Officeの永続ライセンス (例: Office 2016、2019) は、Boxファイルの共同編集をサポートしていません。
- Officeのデスクトップ/オンラインアプリケーションの共同編集モードでファイルを開いたときにダウンロード統計情報は取得されません。 この統計情報がいつ更新されているかについては、頻繁に確認してください。
- ドキュメントを開いたときに、すでにログインしていてもログインするよう求められる場合があります。 MicrosoftとBoxでは、ログインが一度で済むように取り組んでいます。
- Boxで、フォルダのコラボレータを非表示にするオプションのチェックボックスがオンになっている場合は、そのフォルダ内のファイルを共同編集できません。
- Excel内の外部リンクは、Boxに保存されているファイルの共同編集では完全にはサポートされていません。 作成されたリンクは、そのリンクを作成したユーザーだけが操作できます。 他のユーザーがリンクを更新しようとすると、ログインダイアログが表示されます。 MicrosoftとBoxは、この問題の解決に向けて取り組んでいます。