SlackのカスタムファイルストアとしてBoxを使用すると、Slackの会話でアップロードされたすべてのファイルをBoxで安全に保管できます。 Boxは、モバイルデバイスでもSlackのカスタムファイルストアとして使用できるため、外出先でもコンテンツを共有できます。
注
カスタムファイルストアとは、Slackのチャンネルや会話で共有されたファイルがBoxに保存されることを示す、Slackで使用される用語です。
カスタムファイルストア機能を有効にすると、次のことが可能になります。
- アップロードされたローカルファイルは、Slackのサーバーを介さずに、Slackインターフェースから直接Boxに送信されます。
- アップロードされたコンテンツは、特定のSlackのプライベートチャンネル、パブリックチャンネル、またはダイレクトメッセージの会話 (チャット) に関連付けられたBoxフォルダに保存されます。
APIドキュメントも参照してください。
カスタムファイルストアは、Boxを特定のSlackワークスペースまたはオーガナイゼーション内で利用しているお客様に適しています。 Boxアカウントを所有していないユーザーは、スクリーンショットや画像などのコンテンツをSlackにアップロードできません。
SlackチャンネルとBoxフォルダのマッピング
ユーザーがSlackチャンネルにファイルをアップロードするとすぐに、Box for Slackによって、このチャンネルに関連付けられたフォルダが作成され、[チャンネルのファイル] というSlackのブックマークが追加されます。 このフォルダは、関連付けられているチャンネルと同じ名前になります。 その親フォルダはチャンネルのSlackワークスペースに関連付けられており、ルートフォルダの名前はSlack Channel Filesとなります。 さらに、ワークスペースとチャンネルの共有フォルダによってマッピング構造が定義され、その親フォルダ名はそこに含まれるフォルダの名前の最初の文字が使用されます。 以下に例を示します。
- すべてのファイル
- Slack Channel Files
- Workspace X
- XYZ
- Channel B
- business-analytics
- business-dev
- Channel C
- cc-team
- Channel B
- XYZ
- Workspace X
- Slack Channel Files
Box管理者は、このデフォルトの構造外で既存のBoxフォルダにSlackチャンネルをマッピングすることもできます。 特定のSlackチャンネルのアップロード先として既存のBoxフォルダを指定するには、こちらの記事を参照してください。 Box管理者は、SlackチャンネルにBoxフォルダをマッピングする前に、Box for Slackサービスアカウントをフォルダの共同所有者または所有者として設定する必要があります。 フォルダマッピングはいつでも変更できます。チャンネルでアップロードが行われる前でも後でもかまいません。
Boxのカスタムフォルダのマッピングは、通常のSlackチャンネルのみで使用でき、会話やSlackコネクトチャンネルでは使用できません。
SlackチャンネルとBoxフォルダ間のマッピングはユーザーにも適用されます。つまり、Box for Slackアプリを承認済みのチャンネルメンバーは、関連付けられたBoxフォルダを編集するコラボレータになります。
このマッピングは、Box for Slackアプリによって最新の状態で維持されます。Slackで以下の変更を行うと、Boxに反映されます。
- チャンネルメンバーの追加および削除
- 別のワークスペースへのチャンネルの移動、またはチャンネルの名前変更や削除
- Slackにアップロードされたファイルの削除
SlackのメッセージおよびファイルのリテンションポリシーはBoxに保存されているコンテンツに自動的に適用されることはありません。 Slackフォルダに個別にBoxのリテンションポリシーを設定することをお勧めします。
大規模なチャンネル (メンバーが1000人以上) の場合、ファイル共有の最も一般的な目的は、ファイルのコンテンツを編集できるようコラボレーションに招待することではなく、情報を一斉配信することです。 そのため、メンバーが1000人以上のチャンネルのフォルダには、チャンネルメンバーが編集可能なコラボレータとして設定されるのではなく、[表示可能: 会社のユーザー] スコープの共有リンクが生成されます。
手動でマッピングしたフォルダの場合、Boxで自動的にフォルダの名前がSlackチャンネルの名前と同期されることはありません。Box管理者はアクセス権限を管理するために2つのモードのいずれかを選択します。
- アクセス権限を自動調整する。Boxでは、上記のとおり、コラボレーションの招待または [表示可能: 会社のユーザー] スコープの共有リンクとしてこのような自動調整が適用されます。
- アクセス権限を自動調整しない。この場合、Box管理者は、Boxのアップロードフォルダに対して適切なユーザー権限を確認する必要があります。
ダイレクトメッセージの会話 (チャット) の場合、アップロードフォルダは、Slack会話ファイルというルートフォルダ内にある、特定の会話で最初にアップロードしたユーザーの個人用フォルダ内に作成されます。
以下に例を示します。
-
すべてのファイル
- Slack Channel Files
-
Slack会話ファイル
-
User ...001
-
John Smith - Slack Files
-
XYZ
- Kevin Marek, John Smith
-
XYZ
-
John Smith - Slack Files
-
User ...001
上記の例では、以下のようになっています。
- User ...001は、BoxユーザーIDの末尾の数字が「001」であるすべてのEnterpriseユーザー向けのサブフォルダの例です。
- XYZは、Slackワークスペース名の例です。
Slack会話ファイルという親フォルダ内のフォルダには、以下の場合にアップロードされたコンテンツも保存されます。
- 複数の関係者によるダイレクトメッセージ (グループチャット)
- Slackコネクトチャンネル
- 大規模なチャンネル (メンバーが1000人以上で、フォルダに対する [会社のユーザー] の共有リンクが無効になっているか、自動的に期限が切れるように設定されている場合)
SlackでのBoxファイルのプレビュー
Box for SlackのカスタムファイルストアおよびBoxファイルのサムネイルを有効にすると、Boxアカウント所有者は、Slackから離れることなく、Boxのスクロール可能なドキュメントや高解像度の画像ファイルをプレビューできます。
Box for SlackのカスタムファイルストアおよびBoxファイルのサムネイルを有効にした場合、Slackメッセージに表示されている、アップロードまたはリンクされたBoxファイルを含むコンテンツカードをBoxアカウント所有者がクリックすると、Slackクライアントアプリでは、そのファイルがBoxから直接読み込まれ、ファイルのプレビューがウィンドウに表示されます。
Boxアカウント所有者は引き続き、Boxウェブアプリでファイルを開いたり、表示または編集したりすることができます。
Boxアカウント所有者は、これらのプレビューを表示するために、Boxで十分なアクセス権限が必要です。
SlackでBoxファイルをプレビューできるのは、BoxによってPDFレプリゼンテーションが生成されるドキュメントタイプと、Boxによってpngまたはjpgレプリゼンテーションが生成される画像タイプの場合です。
利用要件
- 組織に、Slack担当者 (CSM) がついていること。
- Box管理コンソールにアクセスできる有料のBox Businessアカウントであること。
カスタムファイルストアとBoxを使用する場合に推奨される設定
- フォルダの共有リンクを有効にする必要があります。
- 会社のユーザーに対して共有リンクへのアクセスを許可する必要があります (共有リンクの作成時に、[表示可能: 会社のユーザー]/[編集可能: 会社のユーザー] オプションを使用できるようにする必要があります)。
- 共有リンクの自動有効期限切れが適用されないようにします。
- 複数のワークスペースに同時に属しているチャンネルが組織に存在する場合は、組織全体でBox for Slackをインストールすることをお勧めします。
- 異なるセグメントに属しているユーザーがSlackで同じチャンネルに参加できないようにする必要があります。
SlackのコンテンツレイヤーとしてBoxを導入する
SlackのコンテンツレイヤーとしてBoxを導入するには、管理コンソールで以下の3つの操作を行った後、Slack側で手動で有効にする必要があります。
- Box for Slackアプリの構成でSlackオーガナイゼーションまたはワークスペースID (複数可) を入力する
- SlackのファイルストレージとしてBoxを使用できるようにBox for Slackアプリを承認する
- SlackオーガナイゼーションまたはワークスペースにBox for Slackの最新バージョンをインストールする
前提条件
関連するSlackオーガナイゼーションまたはワークスペースにBox for Slackアプリがインストールされていることを確認します (注: 「Box File Picker」と「Share to Slack in Box」は、カスタムファイルストアの機能拡張とは関連のない別の統合機能です)。
Box for Slack統合でSlackオーガナイゼーションIDを入力するには
- Box管理者としてBox管理コンソールにログインします。
- [統合] > [Box統合とクライアント] に移動します。
- [統合の個別管理] セクションまでスクロールします。
- Box for Slackを検索します。
- 右側にある [構成] をクリックします。
- [Boxコンテンツレイヤーの設定] までスクロールし、[特定のSlack Enterprise Grid Org ID許可リストに制限する] または [特定のSlackワークスペース許可リストに制限する] テキストフィールドに、関連するSlackオーガナイゼーションIDまたはワークスペースを入力します。
Slack Enterprise Gridをご利用のお客様は、オーガナイゼーションIDを入力する必要があります。 Slack Enterprise Gridを利用していない場合は、ワークスペースIDを入力してください。
SlackのファイルストレージとしてBoxを使用できるようにBox for Slackアプリを承認するには
- [統合] > [Platformアプリマネージャ] に移動します。
- [Platformアプリの追加] をクリックします。
- [クライアントID] フィールドに、
0x3vedms8thsqqkphx49cgc5c03n6wj5
と入力します。 - [次へ] をクリックします。
- 情報を確認し、[承認] をクリックします。
- これで、アプリのリストにBox as File Storage for Slackが表示されます。
SlackオーガナイゼーションまたはワークスペースにBox for Slackの最新バージョンをインストールするには
こちらのリンクに従って、最新バージョンをインストールします。
注:
この機能を全面的に導入するには、Slack側での手動による有効化手順が必要になります。 有効化を完了するには、Slack担当者 (CSM) にお問い合わせください。
SlackのコンテンツレイヤーからBoxを削除する
- Slack担当者 (CSM) に問い合わせて、特定のSlackオーガナイゼーションIDまたはワークスペースに対してカスタムファイルストアを無効にするよう依頼します。
- 必要に応じて、[特定のSlack Enterprise Grid Org ID許可リストに制限する] または [特定のSlackワークスペース許可リストに制限する] テキストフィールドで、SlackオーガナイゼーションIDまたはワークスペースを削除します。
- 必要に応じて、Platformアプリマネージャのリストで、Box as File Storage for Slackアプリを無効にします。