組織のニーズは、Boxアカウントを管理する方法やチームに導入するフォルダ分類を設定する方法に影響を与える可能性があります。Boxフォルダは、ユーザーが作業する基盤となります。直感的で移動しやすいフォルダ分類を定義することで、ユーザーによる採用が大きく促進され、最大の生産性が得られます。Boxに移行するにあたって、以前のコンテンツ管理システムの不十分な作業方法と非効率的なワークフローを繰り返さないことが重要です。
以下に、Boxフォルダ構造を設計する前に検討すべき事項をいくつか示します。
- 誰がコンテンツを移動、所有、保守するか?
- 組織に適したルートレベルフォルダはどれか? これは通常、Boxを使用する部門、地域、グループに基づきます。
- 組織はユーザー自身の最上位フォルダを作成/管理する権限を与えるか? あるいは、組織がすべてのルートレベルのフォルダを所有 (管理) するか?
- 管理者と共同管理者はユーザーコンテンツへのフルアクセスを必要とするか?
- ユーザーに対して異なるレベルのアクセス権限が必要か? または、グループは適切か?
- コンテンツのいずれかに、特定のセキュリティニーズがあるか?
フォルダ構造の基本:
Boxでは、オープンフォルダ分類法とクローズドフォルダ分類法という2つの基本的なフォルダ構造から選択できます。分類法は、主に社内のセキュリティプロトコルとワークフローに基づいて選択します。
オープンフォルダ分類法:
ユーザーは、[すべてのファイル] ページに独自のルートレベルフォルダを作成できます。デフォルトでは、ユーザーはコラボレータを準備して、自分が所有するフォルダから自由にファイルを共有できます。このオプションは、管理者の関与をあまり必要としません。ただし、管理者にコンテンツマネージャへのアクセス権限がなければ (Business Plusライセンス以上)、管理者がユーザーのコンテンツをすべて表示することはできません。
オープンフォルダ構造は、要求に基づいて個々のワークスペースを作成、管理する必要のあるユーザーにとって理想的です。また、通常、厳密なIT監視を必要としない組織、または機密性の高い情報を取り扱わない組織で導入されます。個人用のワークスペースは、オープンフォルダ構造を使用するユーザーに与えられることが多い方法です。ユーザーは、自分用の個人フォルダを作成することができます。管理コンソールでオプションを制限していなければ、オープンフォルダ構造はデフォルトで有効になっています。
管理のヒント: フォルダストレージは、トップレベルフォルダを所有するユーザー (コラボレータではない) に対してのみカウントされます。正しいユーザーに十分なストレージを提供して、そのニーズを満たしていることを確認してください。
クローズドフォルダ分類法:
管理者は、[すべてのファイル] ページに独自のルートレベルフォルダを作成できます。また、管理者は、ユーザーがルートレベルフォルダや個人用フォルダを作成できないように制限でき、ユーザーは管理者からフォルダに招待される必要があります。このオプションでは、管理チームによる計画と大幅な関与が必要になりますが、フォルダの無秩序な分散が大幅に軽減され、コンテンツに構造を追加できます。
クローズドフォルダ構造を選ぶのは、管理チームがユーザーとユーザーコンテンツをより厳しく管理したいと考える場合です。この限定的なユースケースでは、フォルダ構造の構築、新規ユーザーの作成、フォルダへのグループやユーザーの割り当てに管理チームが責任を持ちます。これは、大規模な企業アカウント向けの一般的なフォルダ構造です。また、他のコンテンツ管理システムからBoxに切り替える場合に用いられます。クローズドフォルダ分類法を作成するには、[管理コンソール] > [Enterprise設定] > [コンテンツと共有] タブに移動した後、[コンテンツの作成] セクションまでスクロールダウンして、[コンテンツ作成の制限] をオンにする必要があります。
フォルダ構造のベストプラクティス:
Boxのフォルダの権限およびコラボレーション機能を理解することで、フォルダ構造を構成できるようになるため、チームとしてBoxの能力を最大限に引き出すことができるようになります。Boxのウォーターフォール権限の詳細については、フォルダとサブフォルダのアクセス権限に関する記事を参照してください。
- アクセスを厳しく制限するコンテンツは、高いフォルダレベルに配置する必要があります。
フォルダ構造の下部で、他のコラボレータや外部ユーザーを招待します。ウォーターフォール権限のため、ユーザーはサブフォルダにのみアクセス権限を持ちます。つまり、機密性の高いコンテンツは、プライバシーを保つために、構造のより上位のフォルダに配置する必要があります。
- フォルダとファイルの命名規則が明確に規定されていることを確認します。
ユーザーはさまざまなフォルダレベルで招待され、そのレベルは「ルートフォルダ」として表示されます。明確で一貫性のある命名規則があれば、ユーザーがフォルダ構造内での位置を把握したり、コンテンツを検索することが容易になります。例えば、「Sales - Corporate Team」という名前のフォルダに招待された場合、「Corporate」という名前を付けた場合よりもより内容が分かりやすくなります。
- 構造は、できる限りフラットにする必要があります。
大まかに言えば、構造内に6レベルより多くのフォルダを設計しないことです。フラットなフォルダ構造にすれば、コンテンツを効率的に整理でき、ユーザーがあまりストレスを感じることなく移動できます。
- 各ユーザーに表示される [すべてのファイル] ページは、作成したフォルダや招待されたフォルダに応じて異なります。
ユーザーを部門やチームのフォルダに招待することで、[すべてのファイル] ページに表示されるフォルダの数を減らすことができます。または、コレクションについてユーザーに認識してもらうことで、ユーザーは頻繁に使用するフォルダをコレクションに整理して、それらのフォルダに簡単に移動できるようになります。
- 外部とのコラボレーション用に、別のフォルダを作成します。
組織のニーズに応じて、クライアントフォルダの下のサブフォルダや、別のルートレベルのフォルダにします。すべてのパブリック/外部フォルダにラベルを付けて、それらのフォルダのコンテンツが第三者に見られることをユーザーが理解できるようにします。