Box for Oracle NetSuiteは、NetSuiteファイルキャビネットを強化または置き換えることにより、Boxの強力なコンテンツ管理機能をNetSuiteインターフェースに直接追加します。 NetSuiteとBoxの両方を使用しているお客様は、1つのレコードに関連するすべてのコンテンツを個々のBoxフォルダに整理できます。 その後、Boxから直接それらのドキュメントにアクセスできます。
Box for NetSuiteでは、NetSuiteレコードの種類ごとに、Boxフォルダとの間で1対1のマッピングが行われます。 これには、NetSuiteのロールベースの権限に対して管理者がマッピングするBox権限も含まれます。 必要な操作は以下のとおりです。
- レコードの種類ごとに個別に [Box Content] タブを表示できるようにする (これはデフォルトで無効になっています)
- BoxとNetSuiteの両方で権限をマッピングして対応させる
重要: この記事は、Box for Oracle NetSuiteバンドルがすでにインストールされていることを前提としています。 Box for Oracle NetSuiteバンドルのインストールの詳細を参照してください。
NetSuiteレコードでBox統合を設定するには
- NetSuiteで、[Customization] > [Lists, Records & Fields] > [Record Types] の順にメニューを選択し、レコードの種類のリストに移動します。
- 使用可能なNetSuiteレコードの種類がすべて表示されます。 Box for NetSuite統合をインストールすると、次の6種類のレコードが新たに追加されます。
Boxレコードオブジェクト |
説明 |
Box Account Association |
各NetSuiteユーザーと各Boxユーザーの間の関連付けが保存されます。 |
Box Folder Collaborations |
NetSuite用BoxフォルダのBox権限とコラボレーションを追跡します。 |
Box Integration Config |
統合の主要な設定ファイル。 NetSuiteインスタンスをBoxインスタンスに関連付ける際に必要となるBox Enterprise ID (EID)、サブドメイン、ルートフォルダ、Box Verified Enterpriseのステータスの詳細が保存されます。 |
Box Record Folder |
NetSuiteレコードとBoxフォルダの間の関連付けが保存されます。 |
Box Record Type Config |
NetSuiteレコードの種類ごとの統合設定が保存されます。 Box統合の設定を有効化したりカスタマイズしたりするには、このオブジェクトを使用します。 この手順を完了すると、対応するNetSuiteレコード画面で [Box Content] オプションを表示できるようになります。 |
Box Type Folder |
NetSuiteレコードの種類とBoxフォルダの間の関連付けが保存されます。 このオブジェクトを使用して、NetSuiteレコードの種類に親フォルダを指定できます。 |
- [Box Record Type Config] 行を探します。 右側にある、[List] をクリックします。 [Box Record Type Config List] が表示されます。
- Boxフォルダに関連付けるレコードの種類を探し、その行にある [Edit] をクリックして [Box Record Type Config] 画面を表示します。 ここでは、例として、注文書レコードを使用します。
重要: NetSuiteレコードの種類のリストにBoxフォルダが表示されない場合は、この表に追加する必要があります。 NetSuiteレコードの種類の作成方法を参照してください。
- Record Type Configレコード内には、複数のカスタマイズオプションがあります。 これらのカスタマイズオプションはすべての種類のNetSuiteレコードに共通し、ユーザーがその種類のNetSuiteレコード内でデフォルトのBoxフォルダを作成するたびに有効になります。
重要: これらのオプションは、過去にさかのぼっては適用されません。 これらの設定ファイルのいずれかに対して加えられた変更は、その変更が加えられた時点以降に有効になります。
各 [Box Record Type Config] 画面で使用できる設定オプションを以下に示します。
フィールド |
説明 |
例 |
---|---|---|
Name | Box Record Type Configレコードの名前 | Purchase Orders |
Record Type | NetSuiteレコードの種類 | purchaseorder |
Prefix | Boxフォルダ名に接頭辞を追加します。 例えば、「tranID – 」と入力すると、その種類のレコードから作成された各フォルダのラベルの先頭に「tranID – 」が追加されます。こうすることで、作成されたBoxフォルダを探して内容を推測するのが容易になり、フォルダの中身がわからない英数字の文字列だけで構成されたラベルにわかりやすい接頭辞を追加することができます。 ヒント 2つのフィールドを結合することはできません。 例えば、tran IDと顧客を結合することはできません。 その代わりに、該当する種類のレコードでカスタムフィールドを作成し、そのカスタムフィールドを命名用のフィールドとして使用します。
|
「PO - 」 「tranID – 」 「顧客 – 」 など |
Record Field | このフィールドを使用して、その種類のNetSuiteレコード用のBoxフォルダに名前を付けます。
重要: その種類のNetSuiteレコードに対して有効なフィールドIDを選択する必要があります。 有効でないフィールドIDを選択するとエラーが表示され、前の画面に戻って情報を再入力するよう求められます。 さらに、その種類のレコード自体で定義されているものの、(青いハイパーリンクで示される) 別の種類のレコードからリンクまたは参照されていないフィールドIDのみをプルします。 フィールドが別の種類のレコードを参照している場合、参照先のフィールドから、IDの値ではなく、その別の種類のレコードの内部NetSuite IDが返されます。 たとえば、Vendor Billレコードが表示されている場合、「Entity」フィールドIDを使用してベンダー名をプルすることはできません。 これは、ベンダー名がベンダーレコードからリンクされており、Vendor Billレコード自体では定義されていないためです。
次に選択するNetSuiteのロールベースの権限が、このフォルダ内のすべてのレコードに適用されます。 |
tranid |
CREATE/EDIT/ FULL/VIEW | その種類のレコード用に作成されたBoxフォルダに対するBox権限と、NetSuite権限をどのようにマッピングするかを指定できます。
ロールベースのNetSuite権限には、次の4種類があります。
一方、Box権限には、次の7種類があります。
2つの権限セットをどのようにマッピングするかは、管理者の判断に基づいて設定できます。 Box権限についての詳細な情報は、こちらを参照してください。 |
CREATE = 「編集者」 |
Permission_ID | その種類のレコードに対する権限のNetSuite ID。 | TRAN_PURCHORD |
[Enabled] チェックボックス | このチェックボックスをオンにすると、その種類のレコードでBox統合が有効になります。 これを行うと、NetSuiteレコードの画面に [Box Content] という項目がメニューに表示されます。 重要: このチェックボックスがオフのままになっている場合、どのユーザーもそのレコードからBoxにアクセスできません。 例えば、ユーザーは新しいPOを作成できますが、それらのPOに関連付けられているBoxフォルダ内にファイルを保存する権限がありません。 注: NetSuiteでは、インベントリワークシートでのユーザーイベントスクリプトの実行が許可されていないため、この種類のレコードでは [Box Content] タブを有効にすることができません。 |
チェックボックスをオンにすると、その種類のレコードで統合が有効になります |
Record Type Folder Name | そのレコードの種類のすべてのレコードを格納しているBoxフォルダの名前。 | Purchase Orders |
- 完了したら、[Save] をクリックします。 Boxレコードの種類の一覧が再び表示されるので、別の種類のBoxレコードを選択して設定を行えます。 これで、ユーザーがその種類の新しいレコード (注文書など) をNetSuiteで作成するたびに、対応するBoxフォルダ (通常はデフォルトフォルダ) を作成できるようになります。ユーザーはその種類のレコードに関連するすべてのファイルとドキュメントをこのフォルダ内に保存できます。
重要: レコードの種類ごとの設定は修正することができます。 ただし、加えられた変更は、その変更が加えられた時点以降に有効になります。 設定の変更は過去にさかのぼっては適用されず、既存のフォルダコンテンツには適用されません。
レコード設定後: Box for Oracle NetSuite統合の有効化
最後の手順は、すべてのユーザーが完了する必要があります。 初めて統合を使用する際には、[Link Box Account] 画面が表示されます。 この画面では、NetSuiteアカウントをBoxアカウントに関連付けるよう求められます。 その後、[Continue] をクリックします。
その後、各ユーザーのNetSuiteアカウントとBoxアカウントが関連付けられます。 アカウントの関連付けは、管理者のBox Account Associationという種類のNetSuiteレコードに保存されます。 この統合を機能させるには、同じブラウザウィンドウ内でNetSuiteとBoxの両方にログインしている必要があります。
以後、特定のNetSuiteレコードに対して「デフォルト」のBoxフォルダが新しく作成されるたびに、その種類のレコードに関連付けられている親Boxフォルダ内に新しいサブフォルダが作成されます。 デフォルトの構造を以下に示します。
注: デフォルトのフォルダを新しく作成する代わりに [Choose existing folder] を選択した場合は、まず、自動化ユーザーがコラボレータとしてそのフォルダに追加されていることを確認する必要があります。
特定のNetSuiteレコードに関連付けられているBoxフォルダが存在しない場合、ユーザーはそのレコードに対して既存のBoxフォルダを関連付けるか、新しいデフォルトBoxフォルダを作成するよう求められます。 [Default] をクリックすると、その種類のNetSuiteレコードに関連付けられている親Boxフォルダ内に新しいフォルダが作成されます。
NetSuiteレコードでの [Box Files] タブの無効化
NetSuiteレコードで [Box Content] タブの有効化に成功したら、[Box Files] タブをそのレコードに表示されないように無効にすることができます。 そのためには、次の手順に従います。